「お嬢様、俺も…あなた様も……もう、戦わなくてはならないようですよ」
人形のように意志のない瞳で何所を見るわけでもなく前だけを見ている。
それに向かってユウゼンは優しく声をかけた。しかし、の表情は一つも変わらず、言葉も返ってきはしなかった。
そうなることをユウゼンは理解している。今のに声をかけるだけ無意味だと。
けれど、声をかけずにはいられなかった。不安だった。
その不安を取り払うには、誰かに話す他ユウゼンには、手立てがなかった。
「ユウゼン君、そろそろ行きますよ」
思い悩んでいるユウゼンに声をかけたのはガザンだった。その横にはカシンの姿もある。
ユウゼンはその二人を見てことを完全に理解した。
「…ああ」
「では、不本意ながら…。カシン、お願いしますよ」
「ええ、了解したわ。あんた達はちゃんといい結果にして頂戴?
生かすも殺すもあんた達次第だということを忘れないでちょうだいな」
妖艶な笑みを浮かべてカシンはガザンとユウゼンを見送った。
暗躍闘神士
「……その符を使うのを止めて」
止めたのは神流討伐隊の隊員の一人だった。声を聞く限り止めた人物は女。
わけがわからないっと、いった風のヤクモやソーマ達とは裏腹に、
止められたビャクヤは止めた人物に覚えがあるのか驚いた表情で戸惑うように尋ねた。
「お前……キラか?」
ビャクヤがそう隊員に尋ねると、その隊員は被っていたヘルメットを取りその顔を見せた。
桃色の短い髪が姿を見せ、可愛らしい少女が顔を覗かせた。それにならってか、もう一人の隊員もヘルメットをとった。
こげ茶色の長い髪が流れ落ち、整った顔を持った少女だった。
「ミラまで……。お前等、表でどんぱち組じゃなかったのか?」
「無理言ってキッカさんにかえてもらったのよ。あなた方が無理するんじゃないかと思って」
こげ茶色の髪を持った少女――ミラが呆れた口調で言った。
ビャクヤは滅多に見せない戸惑った表情で「予想的中か」と気まずそうに視線を逸らした。
重苦しい沈黙が生まれた。誰も一切口を開かずに時だけが流れる。
だが、このままでは困ると思ったのかヤクモが口を開いた。
「ビャクヤ、一体お前、何をするつもりだったんだ?」
「あ?あれか…?
あれは…一種の結界を張ろうとしたんだ。師匠から貰ったこの符で」
「でも、その符に書かれている術式は…、使用者の命を削って使用する符。
その数を一気に使えば…死んじゃうんでしょ……。ビャクヤ君が…っ」
ビャクヤの手を止めた少女――キラが静かに言った。
ビャクヤは不機嫌そうに舌を打ちヤクモ達から注がれた視線から目を逸らした。
ようするにはこのキラの言葉は間違いではないのだろう。ビャクヤが死ぬと言うことは。
「どういうつもりだ!死ぬつもりだったのか!?」
ヤクモがビャクヤの胸倉を掴んだ。ヤクモの目には怒りの色が見える。
だが、ビャクヤはそれを気にする様子もなく、ただ押し黙っていた。
「なんとか言ったらどうだ!」とヤクモが怒鳴りつけるがビャクヤは顔色一つ変えなかった。
「だが、このまま放っておいてもウツホの思い通りになるのが関の山。
だったら命張って悪あがきするのも一興だろ?
それに…、俺は白光道師。主のためなら命を張るのが当たりまえなの」
「そんな理屈…ッ!」
「別に、お前が俺を殺すわけじゃないんだ。気にすんなよ」
悔しそうに言葉を吐き捨てるヤクモの肩を叩きながらビャクヤは苦笑しつつも言った。
「気にするな」そんな言葉は気休めにしかならないだろう。だが、かけずにいられなかった。大切な親友なのだから。
だが、そんな悲しい雰囲気を一人の人物の言葉が打ち砕いた。
『その符、お主の体に合うように書きかえることも可能ぞ』
「「「へ?」」」
「本当なの?ボサツ」
打ち砕いたのはミラの式神――阿修羅のボサツ。
ヤクモ達がマヌケな声をあげるなか、ミラは冷静にボサツに尋ねた。
ボサツは「うむ」といいながらビャクヤが持っている符を差した。
『それは本来、白光道師が屋敷を守るために使った符。
その状態では、シンヤの体に合っておるからお主は死ぬ。よって、お主ように書きかえれば問題ないこと』
「…元々、これはお前の先祖が書いた符だったんじゃないか―ッ!!この未熟道師!!」
「うっそーん。信じらんなーいっ」
「馬鹿言ってないで早く符を書き換えて。時間がないのよ?」
怒鳴るヤクモと、おどけるビャクヤを一喝し、ミラはボサツを横に従え言う。
ビャクヤは慌てて「了解、了解」と言いながら符をボサツに手渡した。
ビャクヤに渡された符に手を加えながらボサツは思い出したようにビャクヤに尋ねた。
「白光の、ところでお主……鬼竜との契約は成したのか?」
「…どーも、お前等は俺の痛ーい所をつく質問ばかりしてくるな。性格悪いぞ?」
「で、どうなのだ」
ビャクヤの言葉を無視してボサツは尋ねる。
これでもボサツは阿修羅一族でも力を持った式神。そう簡単に話しをはぐらかそうなどとは片腹痛い。
いくら口の達者なビャクヤといえど、悟りを司る阿修羅一族のボサツには赤子同然だ。
「まだ、契約していない。あくまで契約は最悪の事態の場合のみだ。
……陰陽師を降りることにまだ俺は納得していない。俺はあくまで陰陽師でありたいと思っているからよ」
「さようか……。ならば、その最悪の事態まで粘ってみるとよい」
ビャクヤに符を渡し、ボサツは割り切ったように言った。
「この符術、使用者は一切動けなくなる。故、お前達はこの場に留まりこの馬鹿者を守れ。
勿論、そこの伝説の闘神士とやらもな」
「お前達は……ウツホがこの世を滅ぼそうとしているのを知っていたのか…?」
「ああ」
静かに尋ねるガシン。ガシンの言葉を聞き、タイザンはガシン同様に静かに答えた。
風が吹く。冷たい風がその場にいる全員の髪を揺らした。
「何故俺達を騙した!俺達が取り戻そうとしていたものは同じじゃなかったのかッ!!」
「人聞きが悪いですね。僕達は騙したつもりなどありませんよ」
「俺達が取り戻そうとしていたものは、皆同じ。
…でなければ、この長い年月を共に過ごすことなどできるはずがなかろう」
怒鳴り声を上げるガシンに対してタイザンとガザンの対応は感情がないかのように淡白なものだった。
静けさが妙にガシンの気に障った。
怒りをあらわにしているのが自分だけで、怒りの矛先を向けられた二人は平然と事を口にする。
自分達のやっていることに迷いはない。そう言っていることにそれは程近い行動だった。
「この世界は滅ぼうとしているんだぞ!」
「……ならば、ウツホを殺せばいい。俺達ならば可能だ」
「なっ…、貴様。何を言っているんかわかっているのか!」
「1000年前から、ウツホがこの世に恨みを持っているのは知っていた。
故に、いい踏み台になると俺は考えた。実際、十分すぎる踏み台になったがな」
つくつくと笑いながらタイザンは言う。その言葉を聞いてガシンは表情を歪めた。
今まで、見たこともないタイザンの冷酷な笑み。まるで気でも狂ってしまったかのようだ。
だが、不意にタイザンの笑みがいつものただ不敵なだけのものに姿を変える。
「じゃあ…、仲間を助けること、姉上への思い…それすら全部うそだったって言うのかッ!!」
風が吹いて草の揺れる音だけが響く。ガシンの問いにタイザンは答えない。
答えるつもりがないのか…、答えることができないのか…、そこまでのことを今のガシンでは考慮することは出来なかった。
今はまだ、タイザンの裏切りに対する怒りがガシンの心を支配していた。
「ガシン、これ以上のおしゃべりは不要だと思いませんか?
タイザンに己の意志を曲げるつもりはありませんよ?勿論、僕もですが」
不意にガザンが口を開いた。ガザンの言葉にはいつものような威圧感は含まれていない。
脅すつもりも、怯えさせるつもりもないのだろう。いやいっそ、敵対心すらないといえる。
だが、それはガシン側についているユウゼンにも言えることだった。
「……そういうことだ」
ガザンに促される格好でタイザンは式神――霜花のオニシバを降神した。
それに応じてガシンもキバチヨを降神する。
昔からお互いを高めあうために戦ってきたこの両者が本気で――
殺気を含んでぶつかり合うのは当たり前のことだが初めてだった。
だが、その観客となったガザンとユウゼンの二人に焦りの色はなかった。
両者共に、何かを悟ったような表情を浮かべていた。
「どう思います?この二人の戦いを……」
「戦わせることに意味があるのか…それが気にかかる。どうせ……この戦いに、勝者はない」
不機嫌そうに言い捨てるユウゼンだが、ガザンはくすくすと笑いながらユウゼンの言葉を否定した。
この戦いに勝者はいる。それは、あの二人ではないだけで、この戦いに勝者は生ずる。
その勝者がいつ、どんな形で現れ、そして、それによって驚愕する二人の表情がガザンにとっては楽しみだった。
人ではあらざるかのような色の薄い肌の色。それは血の通わない傀儡の如し…。
だが、その肌に宿る暖かさは本物で、それはその傀儡に思えるものが人であることを物語っていた。
カシンはそっと傀儡のように微動だにしないの頬を愛しげに撫でた。
傷一つないその肌は触っていて心地が良かった。
カシンはふと、このまま全てを裏切ってしまってもいいように思ってしまった。
彼女にとって、この世に生きる意味はこの少女の力になるため。そして、己の弟の愚行を正すため。
だが、今更全てを憎むことで自分の存在理由を見出している弟になにを言ってやればいいのかカシンにはわからなかった。
ならば、このまま大切な人間と逃げてしまった方が心地よい。
「でも……、もう誰一人として逃げるつもりはないんでしょ?誰一人として……。
皆、覚悟を決めたんでしょう?」
『迷うか?カシン』
不意に姿を見せたのは霊体ではあるが大蛇のケツルイだった。その表情には、少々不満げな色がある。
カシンとケツルイは血の契約よりほぼ一心同体に程近い。故、カシンの思いも、気持ちもケツルイはよく理解していた。
そして、ケツルイはカシンをとても愛していくれている。
勿論、男女としてではなく、どちらかといえば親子のようなな関係として。そして、カシンもケツルイを愛している。
だが、に対する思いはそれを上回っている。
「今のこの子は私の思うがままのお人形。それもこの子自身が望んで……。これほどの至福…手放すのは忍びない。
でも…、ここで皆を裏切る事は…絶対に後悔する」
『しかし…、所詮は我が身が可愛いか?』
「ええ、勿論。私は我儘な女優ですからね。
……でも、舞台仲間には恩を仇で返す気にはなれないし。舞台監督様の信頼は……裏切りたくないわね」
の頭を撫でカシンは言う。はカシンを信頼してくれていた。
得体の知れない闘神士だというのに、はカシンを一切疑わずに信用してくれた。
「嘘をつける目をしていない」なんて言い切って、仲間の反対を押し切ってはカシンを信用してくれた。
それは信頼、信用、そんな言葉を知らないカシンにとって心地の良いものだった。
だからこそ、カシンはこののためになろうと力に磨きをかけてきたのだ。
だが、この甘美な時間に浸ったカシンに、過酷な時を選ぶ勇気は薄れていた。
「本当にあなたは罪深い子……。あなたに泣かれて…、私が裏切れると思っているの?」
カシンはをそっと抱きしめた。暖かかった。白い肌に似合わないその暖かさはやはり、心地が良かった。
不意にカシンの頭に手が伸びる。そして、その手はやさしくカシンの頭を撫でた。
「ありがとう。カシン、お前にこの役は辛いと思った。だが……」
「何も言わないで頂戴。ここでちゃんに励まされちゃ、私もっと泣くことになっちゃうわ」
苦笑いを浮かべながらカシンはに言った。
申し訳なさそうに口を開いたであったが、カシンの顔を見て黙った。
「はい、あなたのドライブよ。ガザン達の気を辿るといいわ。私は…坊ちゃん達と合流するから」
にドライブを手渡し、カシンは一言告げるとすぐさまに背を向けた。
これ以上、の顔を見ていられなかった。
先ほどまで自分勝手な考えに支配されていた自分では、に合わせる顔がないと思った。
だが、そんなことはカシンの考えすぎだったようだ。
「待っているからな。絶対に、カシンが来てくれることを…な」
「しかし……動けないってのもつまんねーな」
「馬鹿なこと言わないで、あなたが動かないから今この世が保てているのよ?それぐらい理解しておきなさい」
心の底からつまらなそうに言うビャクヤにミラがぴしゃりと言った。
するとビャクヤはばつが悪そうに「へいへい」と頭を下げた。ヤクモにはどうにも理解しがたい状況だった。
滅多に口論では負けることのないビャクヤ。
なのに、このミラという少女には一切口答えせずに、常に「へいへい」と返事を返しているだけだった。
「なぁ、ビャクヤとミラっていつもこうなのか?」
「うん、大体そうだね。たぶん、ビャクヤ君はミラが苦手なんだと思うよ。
前に話したときに、『ミラって怖いよなー』って言ってたことがあったし…」
「へぇ…」
「あらあら、若い人が集まって随分と楽しそうね」
不意にヤクモの耳に聞き覚えのある声が聞こえた。聞いたのはいつだっただろうか?
だが、そんなことよりもヤクモの本能がこの声の主が危険であることを告げていた。
この声は、ヤクモが手も足も出なかった女神流闘神士――カシンの声だ。
「来たな…神流ッ!」
「そうね、あなたと会ったときは神流だったわね。でも、安心して頂戴。今の私は神流の闘神士ではないから」
警戒するヤクモにカシンはにっこりと笑みを浮かべて言葉を返す。
しかし、そんな言葉をヤクモが信用するわけもなく、ヤクモはドライブを構えたままだった。
だが、いきなりビャクヤがヤクモのマントをぐぃっと引っ張り、ヤクモを強制的に座らせた。
「あら、気が利く男になったわね」
「全てはカシンお姉サマの笑顔のため……これでも努力したんですよ?」
極上の笑みを浮かべてビャクヤはカシンに言葉を返す。
口説き文句のような言葉を言うビャクヤにカシンは苦笑いしながら「変わらないのね」と言った。
その変わらないビャクヤの腕の中でヤクモはジタバタと暴れていた。
敵であるはずのカシンと、仲間のビャクヤが親しげに会話するのはどう考えてもおかしい。
それとも、カシンの言うとおりにカシンは神流ではなくなったとでも言うのだろうか。
「ビャ、ビャクヤッ…これはどうゆうことだッ」
「ん?なんだよハニー」
ばきゃっ
「三度目はないと思え」
「痛っ〜…。なに、答えは簡単だ、俺を味方と思うなら、カシンは味方。カシンを敵を思うのなら、俺はお前の敵だ」
「なっ……」
「ふふっ、好きな子は苛めたくなる体質かしら?」
「お姉サマはどちらがお好みですか?」
ちゃき
「ちゃんとヤクモ君に説明してあげないさい」
「りょ、了解…ッ!」
カシンと笑いながら冗談ばかり言うビャクヤの後頭部にミラは己のドライブを押し当てた。
ビャクヤは慌ててヤクモに事の説明を始めた。
「ッ!!」
「っ…。どうやら、目覚めたようですね」
ガシンとタイザンの戦いも終盤に差し掛かったころ、不意にユウゼンとガザンの顔色が変わった。
戸惑ったような表情を浮かべ、あたりをそわそわと見渡している。
だが、そんな二人の変化にガシン達は気づいていない。
「霊騒乱燦燦ッ!!」
「不味い!!このままだとタイザンが…!」
「致し方ないですね。ここは僕が――」
「いい。俺が納める。
青龍のキバチヨ及び、霜花のオニシバ。龍虎の闘神士より命ず――」
凛とした声が戦いの音だけが響いていたこの地に響いた。一切の音が消えたようにあたりは静まり返る。
そこに姿を見せたのは見慣れた一人の少女。その腰のホルダーには確りとドライブが入っている。
そう、神流によって奪われたはずのドライブが。
そして、技を放とうとしていたはずのキバチヨとオニシバはいつの間にか技を放つことをやめていた。
だが、の登場に驚いたからではない。
「なっ……ちゃん?どうしてちゃんが……」
戸惑った声で呟くガシン。
だが、その言葉に正しい答えを返してくれる心優しい人間はおらず、答えは返ってこなかった。
しかし、ユウゼンの態度を見れば言うまでもなく答えが導き出されている気がした。
「お嬢様っ…!カシンになにもされませんでしたか!?」
「安心しろ。カシンだって状況を弁えている」
不安げに問うユウゼンに苦笑しながらもは言葉を返した。
すると、予想だにしない人物ものみを案じていた。
「そう言われましても…、カシンの動向には不安要素が多いですからね」
「「ガ、ガザン!?」」
の肩を叩きながら言うのはガザンだった。
だが、タイザンもガシンもそれには納得できないようで、声を荒上げてガザンに詰め寄った。
ガザンはくすくすと笑いながら「まぁまぁ」と言いながら二人を落ち着かせた。
「意外そうな顔をしていますね。でも、僕はさんの味方ですよ?」
「それと、オレ達も今の間は一応、の味方かな?」
「キ…キバチヨ……?」
「キバチヨ、あまり混乱させるな」
けらけらと笑いながらの横に立つキバチヨとオニシバ。ガシンとタイザンは更に混乱していく。
それを見るに見かねてはキバチヨに一声かけた。キバチヨは「ソーリー、」と言ってに抱きついた。
はキバチヨの頭を撫でながら混乱する二人に説明を始めた。
「龍虎の闘神士は全ての式神と自由に契約ができる。
だから、お前達の戦いを止めるために一時的にキバチヨとオニシバに半強制的に命令させてもらった」
は横と後ろにいる式神の二人に「な?」と同意を求めると、二人ともすんなりと首を縦に振った。
長年共に戦ってきた人間よりも優先される「龍虎の闘神士の命」その支配力というものは相当のものなのだろう。
それを考えると、ガシンとタイザンは自分の敵対していた人間――に少なからず恐怖感を抱いた。
「では、そろそろ僕達もことについて、説明しましょうか」
嫌な沈黙が数秒続いたが、それをまったく気にせずに口を開いたのはガザンだった。
戸惑うガシンとタイザンに、いつも通りににっこりと笑顔を浮かべて口を開いた。
「僕達は今まで神流として君達と一緒に戦ってきました。
ですが、今は違うんです。神流は神流でも、君達の属する神流とは違うんです」
「…神流の中でも、特別に選ばれた存在。それが、『神』の心の元集まった闘神士」
「俺は「天」の心の元」
「私達は「地」の心の元」
「そして、私は「神」の心の元」
「天、地、神の心の元集まった闘神士達は名を魂流という。
そして、魂流闘神士を統べるのが、魂流宗家である――龍虎の闘神士と朱玄の闘神士だ」