僕の銘 は歌仙兼定。
名匠として知られる和泉守兼定――の中でも随一と呼ばれる通称・之定の打った名刀だ。
刀の本分は切った張ったの荒事――ではあるけれど、
和歌に関する「歌仙」という名を貰ったおかげか、他の刀たちと比べて僕は文化的なものを好む傾向にある。
もちろん、それに対して僕に不満なんてものはない。寧ろ、一種の優越感のようなものさえ覚えている。
だって僕は他の刀たちよりも、幸せにしてくれる ものが一つ多いのだから。
読み物は好きだし、和歌も嗜んでいる。華道と茶道も好きで、それが高じて茶器などにも詳しくなった。
そしてそこから更に発展して食器に詳しくなったら――それに活用するために料理まで得意になって。
それから、刀や甲冑なんかにももちろん見識があった。
僕が好きなものは多岐にわたる――けれど、それを中途半端には修めてはいない。
ちゃんと「見識がある」と胸を張れる程度に僕はちゃんと全てを勉強している。
だから、僕は列記とした文化人――なのだ。…もちろん、刀としての「一面」もあるけれど。
多くの美しいものを見てきたからこそ、
僕の目は美しいものと、そうではないものを見分けることができると自負している。
…そのはずなのに、僕は自分が目にしているものの良し悪しを見極められずにいる。
いや、答えは出ているのに、それを――心が、理解してくれないのだ。
「次、前田――こい!」
「はいっ!」
元気のいい返事をし、短刀を構えて呼び声の主に飛びかかっていくのは、
胡桃染色のおかっぱ頭に、西洋の軍服を元にしたであろう紺色の軍服を着た少年――の姿をした刀剣・前田藤四郎くん。
短刀を手に相手へ向かっていくその表情は真剣そのもの。
それを見れば、彼がこの試合に対して真剣に取り組んでいることは誰にでもわかること――なのに、
「――――」
フッと余裕の笑みを浮かべ、ひょいひょいと前田くんの攻撃をかわすのは――僕らの審神者 。
まるで前田くんの本気を嘲笑っているかのよう――だけれど、
不意に主が前田くんの攻撃の隙を突いて一歩踏み出した瞬間――主の顔は、誰よりも真剣な表情に変わっていた。
前田くんが手にしていた短刀が地へと落ち、主の手にしている木刀の刃が前田くんの首の左側を捉える。
言うまでもなく、この試合は主の勝ち――これで、短刀たち相手の稽古という名の試合で主は12連勝を達成した。
「さぁ、次は秋田だぞ」
「は…早いですよ〜〜…。……もう…、もうちょっと頑張ってよ前田くん」
「…こ、これでも…頑張った方です…っ」
パチンと手の平を合わせて前田くんと秋田くんが交代し――今度は秋田くんが主の前に出る。
けれど、秋田くんは前の試合――6戦前の自分の試合の疲れが解消できていないのか、未だに息が乱れていた。
だがそれもそのはずだろう。
この短刀たちと主の試合は、全力で挑んでいるにもかかわらず、
一戦が数分もしない内に決着がついてしまうため、休息できる時間がどうにも短いのだ。
…まぁ、主のことだ。それも織り込み済みの試合 なのだろうが。
「…秋田藤四郎――参ります!」
そう、宣言して飛び掛ってくる秋田くんを前に、やはりフッと余裕の――
――いや、何処か満足げな笑みを浮かべ、主は露ほども疲れている様子など見せずに、
やはり秋田くんの渾身の一閃をヒラリとかわした。
己惚れか傲慢か
僕たち刀は持ち主を選べない――けれど、僕たちにだって好き嫌いはある。
前の主は、僕で家臣36人を手打ちにした――ことから、
平安時代の和歌の名人36人の総称である三十六歌仙にちなんで、僕に「歌仙兼定」という銘を――個性をくれた。
…この話をすると、みんなどういう顔をしていいかわかなくなるようだけれど、僕はこの名前の由来をあまり気にしていない。
なぜなら、それ以上にこの銘から得ることができた戦い以外の生き甲斐が、僕にとっては重要だったからだ。
そう、この生を豊かにしてくれる趣味 を、僕が得る要因を作ってくれた元主――には、感謝していた。
「………」
とっぷりと日は暮れ、既に空は闇色に染められている。
僕たちが拠点としている邸も、僕以外の刀剣全てが眠りについていることもあり、風に揺れる草木の音が聞こえるほどの静寂に包まれている。
…だから、僕が歩みを進める音もギシ、ギシ、と響いて、つい緊張してしまう。なにも、やましい思いなんてないというのに。
歩を進めた先――にあるふすま。その向こうからは人の気配が感じられる――これは僕の主のもの、だ。
…別に、彼女のなにかを記憶している、とかじゃない。ただ、自分のやってきた場所が――主の私室だというだけだ。
「…夜分遅く失礼いたします。歌仙兼定です」
方膝をつき、断りを入れてから名乗れば、主は用件を聞くこともせずに「入れ」と僕に入室の許可を出す。
あまりの許可の早さに面食らってしまった――が、主のがさつとも、豪胆ともいえる性質を思い出し、
若干の呆れを覚えるけれど、それを心の内にしまい、僕はもう一度「失礼します」と断ってからふすまに手をかけ、それをゆっくりと引いた。
ふすまを開いた先――には、机に向かっている主の姿。
反射的に、ご用があるなら――と口にしたが、主はいつもの余裕を持った表情で「いい」――と、気にするなと言う。
そして広げた本や巻物そのままに、主は僕に部屋へ入れと言った。
出ばなをくじかれ、主の部屋に入るより前にあった緊張が、より明瞭になる。
幸い、行動にはまったく緊張が影響を及ぼさなかったおかげで、
すんなりと主から見て左斜めの位置に移動し――主に促される形でその場所に腰を下ろした。
「……どうした?」
かた、と見たことのない筆の代わりらしい棒を置き、主はこちらに視線を向ける。
主の視線に威圧感はなく、また疑るような色もない。
ただただ、「なんだ」と僕の言葉を促しているだけ――だが、どうしても僕の口は上手く機能してくれない。
緊張とはまた別に、僕は躊躇したのだ。……彼女の古傷を抉ることを。
主の近侍であり、主が初めて手にした刀剣である陸奥守吉行に聞けば、わざわざ聞くことでもなかったから――と笑い飛ばされ、
そして一時、同じ家で所有されていたことのある小夜三文字に聞けば、自分とは違う――とだけ返された。
小夜以外の短刀たちが知っているとは思えなかったし、
「過去なんて――」と言っている鯰尾が知っているはずもない――そうして結局仲間から真相 は得られなかった。
物を見る目はあっても、人を見る目はないのか――
小夜のように自分の中で結論を出せるわけでもなく、かといって陸奥のように知らないままでいられるわけでもない。
――となれば、もう僕に残されている選択肢は一つしかなかった。
「主、教えてください――あなたの左腕のこと を」
僕の目に映る主――は、暗い花浅葱色の長い髪を持ち、白い肌に栗梅色の瞳が映える少女。
だがそれは局部 に限ったことで。夜着の上に羽織を着たとしても、この明らかな違和感は誤魔化せはしない――
――完全に欠落した左の腕の存在は。
今はやっと慣れた――が、初めて会った時は本当に驚いた。
刀剣男士として目覚めさせられ、自分の次の主となったのが、まさか――隻腕の少女とは。
後々になって聞けば、主は妖を滅する退魔士で――言わずもがな、この左腕は妖との対峙 の中で失ったことには見当がつく。
だが、主の普段が普段だけに、どうしても邪推してしまう。
その損失 は、己惚れによる過失――自業自得だったのではないのか、と。
だから、僕は知りたかった。主が――いや、主の怪我が、己惚れによる醜いものであるのか、そうではないのかを。
真剣に、尋ねる僕に対して、主の表情は相も変わらず――余裕を持った顔。
…けれど、その目には僅かではあるが――自嘲の色があった。
「仕事で、失ったんだよ――未熟だったばかりにね」
「…………」
未熟だった――その一言で、僕の疑問は答えを得て、僕の心は納得する――はずだった。
今の主は、僕にそぐわない――身も心もみすぼらしい人間だと。…なのに、まだ僕の心は納得していない。
あの、自嘲を含んだ栗梅の目を見てしまったからなのか――僕の心は何かを「違う」と言って事実を受け入れなかった。
「…本当に、それだけ……なのですか」
「…というと?」
「誰かの…。他の者の失敗もあったのではないですか?」
僕の言葉に、主が少しビックリしたような表情を見える。だが、それ以上に驚いているのは僕の方だ。
大きく分ければ敬遠しているはずの人間に、弁解の余地を与えるなんて。
でも、その驚きは何とか心の中に止めて、僕はもう一度「どうなんですか」と主に問う。
すると、主は――少し面倒そうな表情を見せた。
「…書類の上では、私は責任者ではなかった――でも、その現場において私は責任者だった」
「……主…?」
「未熟 だったんだよ。自分の名前 の重さに気づかないで、守るはずの人間に守られて――」
なんの色も浮かばない顔で、主は右腕で自分の左肩を撫でる。
しかし主のその無表情は、本当に何も思っていない――わけではなく、憤りを押し殺しているから、のように見える。
それも、自分の未熟さへ対する憤りを、自らの犯した過ちに対する後悔を、ひた隠すために。
僅かにピリついた空気が部屋に漂いはじめ――る前に、
主がふと苦笑いを浮かべると、「ややこしかったな」とすまなそうに言い、そのまま言葉を続けた。
「この一件で、10人もの仲間が死んでいる――
――そして、最も力を持っていたはずの私が、私一人だけが生き残ったんだ」
「っ……!」
決定打――のように思えた。
それは、守ることのできる力を持ちながら、仲間を守ることをしなかった――そういう意味なのだから。
そう、主はこう、言っているのだ。
自分は未熟だったと――力を持ちながら、自分の身を守ることしか考えていなかったと。なのに――
チュウチュウと、主に向かって声を上げるのは、今の今まで机の上で沈黙を保ち続けていた、主の式神であるらしい白鼠――薩摩。
なにを言いたいのかは僕にはまったくわからない――が、様子からして薩摩は主の言ったことにおそらく文句があるのだろう。
しかし、主としては自分の言葉に間違いはないと思っているらしく、
薩摩を宥めながらも「違わないだろ?」とあくまで自分の言葉を肯定していた。
そうして、僕を蚊帳の外に放って主と薩摩が揉めて数分――
「チュ!」
「あっ!」
呪術的な紋様が現れた――と思ったら、薩摩がすぐにそれに飛び込み、一瞬にして紋様――と薩摩は光を放って消える。
薩摩を止めようとしてか、主は薩摩に手を伸ばしていたのだが、
やはり動物の瞬発力には敵わないらしく、主の指は薩摩の体に指の先すらもかすってはいなかった。
「……主」
「嘘は言ってない――全部事実だよ」
「では薩摩が怒り出した理由は?」
「あれは……身内贔屓というか………単に私を悪者にしたくないんだよ。あの子はまだこ――どぉっほッ!?」
「?!」
主の言葉を遮って、なぜか主の頭の上に落ちてきたのは、派手な色をした分厚い本――と、薩摩。
自分の所業に満足しているのか、薩摩は僕に向かって「褒めてくれ!」と言わんばかりに胸を張ってみせる。
しかし、彼にとっても僕にとっても主に当たる人の頭の上にこんな分厚い本を落としている彼を……さすがに褒められはしない。
…たとえそれが、僕の主にそぐわない――かもしれない人であってもだ。
薩摩は褒めてもらいたい――のだろうと思っていたけれど、どうやら彼は誰かからの褒美や称賛を得たかったわけではないらしい。
ぴょんと本の上から降りると、僕を見上げながらピッと本を指差し――次に自分の横を指差す。
…要するに移動させろ、ということらしい。
…変な話、鼠の使われるというはなんだか嫌な感じがする――
――けれど、薩摩が怒った理由、そして主が隠蔽しようとしたであろう「事実」を知ることができるのであれば、それもまた止むなしだ。
薩摩に指示されるがまま、主の頭から本をどけ――薩摩が尾を押し入れたところを開く。するとそこには――
「これは……」
主が仲間を見殺し、左腕だけを失って、おめおめと生き残った事件――その詳細が記載されていた。
確かに、主の言い分は間違っていなかった。
主の属する一族の中でも、特別優秀な存在だけに与えられる名前 にありながら、
一部隊員であるということに甘んじ――本来自分が成すべき役目に、気づいてすらいなかった――ということは。
確かにそれならば、主は未熟故に仲間を見殺した――絶対的咎人だ。…しかし、そこにもう一人、咎人がいたとしたなら――?
「……主…これは………」
僕が指差した場所――ある男の顔を見た瞬間、主は酷く気まずそうに僕から視線を逸らす。
…どうやら、僕が問おうとしたことに心当たりがあるらしい――主が咎人となる、そもそもの原因を作った人間 に。
主はこの本に記載されている任務――高位の鬼を封印するという任に、部隊員として参加していた。
そしてその中で主は真っ向から鬼と相対し、なんとか封印間近まで追い詰める――が、
そこで別組織が横槍を入れたことにより、事態は一気に地獄と化した。
別組織によって主は身動きを封じられ、それを好機と見た鬼の一撃を喰らい――主は左腕を消失。
重傷を負った主を助けるべく、同部隊の仲間たちが応戦するも、
重傷を負ったことによって暴走した鬼を止めることができず――主を残して全員が死亡。
そして、主たちが封印しようとしていた鬼を横取りを目論んでいた別組織は、自分たちでは対処しきれないとみて逃亡。…重傷を負い、仲間たちの亡骸が散乱する地獄の中に一人残された主は――
「…なぜです……。なぜ主は自分をそこまで……!」
本当に。本当にこの事件は主が責められるべき咎人なのだろうか?いや、そうであるはずがない。
主は己の役目を果たすために勇敢に鬼に立ち向かったのだ。
そしてそれを全て台無しにしたのは主ではなく、この本に載っている男たち――
――そう、主の左腕も、仲間たちも、主の全てを奪ったのはコイツらだ。
そんな時、不意にぽんと主の手が本を捕え――そのまま自分の方へと引っ張っていく。
それに抵抗しよう――としたものの、その前に主に本を奪われてしまい、最終的に本は主の手によってバタンと音を立てて閉じられてしまった。
「言っただろう?書類上では私に責任はない――が、現場にはあると」
「っ、書面と現実に、どれほどの違いがあるというのですか…!」
「…………」
僕の言葉に、主は困ったような苦笑いを見せる――が、
主には、僕を納得させる言葉があるらしく――肩にかかった長い髪を、指でクルリと巻きつけ、
僕には視線を向けず、何処か遠くを見つめながら「言われたんだよ」と切り出した。
「お前は油断していた――ってね」
「…油断……?」
「そう、鬼の封印が成りそうだった時――私は完全に油断していた。もう、終わりだと。
……あの場面で油断していなければ、あんなことにはならなかったよ――…絶対に」
静かにそう言って――不意に主はニコと笑って「わかったか?」と僕に尋ねてくる。
…おそらく、僕の答えなど理解している――とは思うけれど、だからといってそれを黙っている必要はない。
だから僕はしれと返す――理解はしたが、納得はしていない、と。
僕の答えに、主はきょとんとした表情を見せる――けれど、それはすぐに消え、
瞬き一つで主の顔には苦笑いが浮かんでいる――が、その苦笑いはどういうわけかおかしそうな色を含んでいた。
「………なんです」
「…いや、歌仙。お前、私を見定めに来たんじゃなかったのか――嫌な方に」
「!」
唐突に、自分の本来の目的――を、主の言葉で思い出し、背筋にぞわりと悪寒が奔る。
自分が、敬遠しているはずの主の肩を持っていたことも驚いたが、
僕が自分の部屋にやってきた理由を知っていた主にも驚い――いや、恐ろしいと感じた。
彼女は刀剣の心まで読めるのか――と、悪態のようなそれを心の中でつぶやいていると、
不意に主が「読めないぞ?」と言ってニィっと笑った。
「好感を持たれていない、っていうのはわかるんだ――でも、お前のために自分を悪く言ってるんじゃないからな」
「………それはそれで不満です」
「どうして?」
「…主は……醜くなどありません――性根は」
「は ?」
「そうです。主の性根は一本筋の通った善いものです――が、その上が屈折しているから悪く見えるのです」
「…悪く――なぁ……」
また、心当たりがあるのか主は苦笑いを浮かべ、視線を僕から――助けを求めるように薩摩へと向ける。
しかし、薩摩も主の表面の性格には思うところがあるらしく、主の救援を断るかのようにぷいとそっぽを主に向ける。
そしてそのまま――僕の前へとやってきた。
「君も、大変な主を持ったものだね」
そう言って、僕が小指を薩摩に差し出せば、薩摩は僕への友愛を示すように小指を掴み、
上下にぐいぐいと揺らしてくる――どうやら握手のつもりらしい。
…正直なところ、鼠に対してあまりいい印象がなかったけれど、
薩摩となら――うまくやっていける気がしないでもない。
この偏屈で頑固者な審神者 の性格矯正を。
「主」
「ぅ、ん」
改まって僕が主を呼べば、主はなにか悪い予感でも感じ取ったのか、顔を引きつらせ――ながらも返事と思わしき声を返す。
それを受け、僕は今一度自分のこれからの行動を考えようか――と思ったが、
もう何度考えても答えは同じだと結論を出し、スッと机から身を引き、膝に手を置き、頭を下げた。
「この歌仙兼定、今一度主に忠義を誓います――散り果てる最後の時まで、あなたの力となりましょう」
「…………歌仙」
「はい」
「…悪いが、お前に散り果てる――なんて時は来ないぞ」
フッと、主の顔に不適なものが浮かぶ――それはつい数十分前までは嫌悪していた表情 。
だというのに、今の僕にはそれが快いものと感じられるから――おかしな話だ。
だがそれが、新たな僕の主となった存在――心皇という人間の魅力、なんだろう。
「…では、この戦いが終わるその時まで――あなたと共に在りましょう」
その僕の言葉に、主は嬉しそうな笑みを浮かべると、「ああ」と言って――再度、主は握手を求めてくる。
求められた握手に素直に応え、主の手をとれば――その手は思っていたよりも小さい。
初めて手を握った時には何も感じなかったというのに――現金なものだとは思うが、それでも認識を改めるのには都合がよかった。
審神者、退魔士、陰陽師――そんな肩書きを背負っていたとしても、まだ主はまだ齢二十にも満たない子供。
なのにその小さな背は、既に背負い切れないほどの重荷 を背負っている。
だから、その体が壊れないように――誰かが彼女の支えなくては、と思う。
それは同情でも、義務感でもなく――ただ単純に、全てを背負い前へと進む彼女 の背についていきたいと思ったまでだ。
■あとがき
そんなわけで、歌仙さんと仲良くなる話――ついでの夢主の設定公開でした。
なんとなく歌仙さんは、ビジュアル的なこともあって夢主の左腕にマイナスな印象を持っていそうなので、お話にしてみました。
でも、刀剣としての一面があったからこそ、夢主の欠落を大義の負傷(?)と見てくれるかなー?と思ってあのようなオチになりました。