「…これが活け花…」
ダンさんから分けてもらった花を、寮にあった適当な花瓶に活けた――ところ、 …所詮私は極東人 …とはいえまずは――
「(同じ土俵に立たないことには、
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「ユウさん、お友達を連れてくるなら事前に一報入れてくださいね。 「は、はい…以後気をつけます…」 「………お母さんかよ」 「ええ、 「……トラブ…?」 「っ…だから!全然上手くないんだからわざわざ使うなっつの!」 「ええまぁ確かにそこまでなんですけど――…私、言葉の意味よりも音重視派なので」 「っ…!」
夕食時のオンボロ寮の食堂――には、寮生であるユウさんとグリムくん、 それでも、「もしや」と思って品数を追加した――のだけれど、男子高校生と
「………なんだよ…そのニヤニヤ顔…」 「ん?……ぁあいや、みなさんの食いっぷりの良さが見ていて心地よくて―― 「ふなっ?!失礼なんだゾお前! 「………」 「ふなぁ゛〜〜!なんなんだゾその顔はー!!」 「えーだってグリムくんがグルメだと証明するモノがないじゃないですかぁ」 「ぐぬぬぬ…!」 「…グリムの味覚がどうなってるかはわかりませんけど――ここの料理はどれも美味しいですよ」 「うん…!ホントに美味しいです!」 「おや」 「……………普通」 「あらまぁ………意外にもトラブッタくんが一番グルメ?」 「っ…!美味いよ!」 「ほほーぅ」 「…ウゼェ…!」
ニヨニヨ顔で自分を見る私に、トラッポラくんは心の底から面倒+嫌悪をため込んだような表情を見せる。 さて、ここからどう調理しようか――と、内心で更にニヤニヤしていたら、
「あのっ、私に料理を…教えてもらえませんか…?!」 「ぅん?」 「その…っ、こ、これか一緒に生活していくわけですから……一方的にお世話になるのはおかしいと思って……」 「…とはいえ寮生と寮母ですからねぇ?お世話になるのが寮生の仕事のように思いますが」 「はぁ?それって 「おや…まだまともな寮生活を送っていないはずのトラブッタくんが尤もらしいことを…」 「話の腰折んなっ――と・に・か・く!寮生がやりたいって言ってることを、そっちの都合で却下するのはおかしーんじゃないのっ」 「………まぁ、社会ってそういうモンですし」 「…!」
「おかしい」と言うトラッポラくんの意見を、ズパっと切り捨てる―― ルールだからと弁解の余地なく切り捨てる横暴――に対するトラッポラくんの不満や憤りというものは理解する。
「では、ユウさんには掃除の手伝いをお願いします―― 「はっ――………ぃ?……よう…けん??」 「はい。個人的にガッツリ大変なことに手を出したので、 「…………………危ないこと……では、…ないんですよね……?」 「…………私、暴れ馬かなにかと思われてます?」 「そっ…!?そうじゃないですけど!!」
ゴースト殴っただの蹴っただの、更には昨晩の一件もあって――か、 …これまでの
「ふふっ、大丈夫ですよ。今夜で決着がつけば、もう殴った蹴ったりは廃業です」 「…そ――……れってどういうことですか?!け、決着って??!」 「他寮にカチコミッスか?!」 「…なんて?」
ヒエと飛び上がるユウさん――に対して、なぜか興奮した様子で「カチコミ」とか言い出すスペードくん。 聞き馴染みのない――というかどこから出てきたのかよくわからない単語に「はて?」と首をかしげると、
「もう既に 「じゃ、じゃあ本当に危ないことはしてないんですね…?!」 「はい。暴力を振るうようなことはしていません―― 「そ、それは――…わ、私が大丈夫な時点で大丈夫です!」 「……なに、その基準…」 「だ、だって魔法が使いえない私が大丈夫ってことは………」 「………まぁ…大丈夫、だよな…」 「……というかコイツならゴーストどもどころかあのイジワル寮長も倒せそうなんだゾ…」 「「ぁあー……」」 「こらこら、なんて物騒なこと言ってるんですか。私は 「「「「………」」」」 「……信用されていませんね」 「…みなさん、格闘家に夢見過ぎでは?」
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■あとがき 楽しい楽しい夕食回でした。誰にとって楽しかったのは正直わからんのですが(笑) 初期構想では、「なんでお嬢様の夢主がこんなに料理できんの?」見たいな話になる予定だったのですが、 そーゆー話にしなくて正解だったなと思います!…ただ、その内小ネタには昇華したいな!な!(希望的観測) |