ツイステットワンダーランドにおいて、魔法を用いたスポーツとして最も親しまれているのは「マジカルシフト」と呼ばれる競技。 ――ただ、だからと言ってNRC生全員がマジカルシフト――略称・マジフトを得意としているわけでも、まして適性があるわけでもない。
「仮にマジフト選手としての適性があったとしても、
ライオンの着ぐるみから、制服代わりの寮服に着替えた私――の横で、 …いつぞや、ウチの寮生+元店子たちが壊してしまった大食堂のシャンデリアの修理にやってきていた魔法技師―― 修理を行ったシャンデリアの
「ヘルさんの発言は、イグニハイド寮生の総意と言っても過言ではないと思います――…人より長く
――といった感じで、クロウリーさんへの …そして、どういう
「ぅむむ…アポリオルくんが言うと説得力が…」
――と、バグったのかと首をかしげるくらいすんなりと話を聞いてくれるからもうなんと言うか。
「……自分としては、ヘルさんの方がよっぽど説得力があると思うのですが…」 「…まぁ確かに……年季で言えばヘンルーダさんの 「「………」」
いつもの ゴーストのボスとして、
「――まぁ…ヘンルーダさんの 「――…」 「…
クロウリーさんのらしい帰結に自ずと眉間にしわが寄り、思わずヴォルスさんに視線を向ける――と、
「ん――…ぁあ、すまない。…つい妹と同じ感覚で……」 「………いえ…兄妹仲が良くて大変よろしいと思います…」 「……そーでもないんだが…」 「…なんと?」
私の頭から手を離し、更には視線まで逸らして――「そうでもない」とか、若干道理が通らないことを言うヴォルスさん。 …いや、
「――…ところで学園長、本当に今年もマレウス殿下の出場を認めるのですか」 「…ええ……あくまで学校行事は生徒が主役…。 「……権利は無くとも権限はあるのでは?」 「…あのですねぇ…… 「……先生の肩書にイキった 「な、なにが言いたいんですかっ…」 「………いえ…… 「………」
思ったところを、一切オブラートに包まず口に出した――ら、酷く険しい表情のクロウリーさんに物凄く睨まれる。 …因みにモンスターペアレントについては「
「…――そうまで言うなら、手助けしてやってはどうだ? 「……」
私の身勝手な正論に返ってきたのは、ヴォルスさんの
「…無責任な立場で、身勝手なことを言いました――…申し訳ありません…」
超個人的な 代案もなく、協力するつもりもなく、ただ
「……はぁ…――………ヴォルスくん…本気で 「………これでも、望んで就いた仕事なので――…何処へも、転職するつもりはありません」 「…そう…ですか……。…灰魔の謎機関に籍を置くよりずっと…世のため人のためだと思うんですけどねぇ……」
ヴォルスさんの …それほどに、ヴォルスさんという人材は貴重で重要なのだ。
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「…マレウス殿下について――…ですか?」 「はい。プレ公演のこともそうですけど、マジフト大会?とやらへの 「…方針……」 「…相手方がなにをしてくるとは思ってませんけど、 「……
かつてNRC所属の教師だったというワースさん――による出前授業の小休止。 私の入団テストに居合わせた――…いや、ダンさんが初めから
「…しかし……殿下のことに関しては『不干渉』以外の対処は難しいかと…」 「…それは……下手な 「ええ……下手に媚びれば 「……そう…なっちゃいますかぁー……」
ワースさんからの提案――は、ある意味で現状維持。 ――とはいえ、仮に
「…とはいえ殿下は賢い方です。このままを『良し』とはしないでしょう――………既にリリア殿が、行動で示したのですから」 「そう…ですねぇ………。
ディアソムニア寮から返ってきた数少ないアンケート用紙――という以前に、私の歌を引き合いに出せるのはそれを聞いたリリアさんだけ。 入団テストの時、リリアさんが私に向けた警戒は、見せかけの
「……リリア殿は、争いの多い時代を生きた武人――…だからこそ、平和を尊び、そしてその輪を広げることを願っている…。
感慨深そうに言うワースさんに、それはリリアさんと同じ そこは、安易に、無思慮に
「…わかりました。リリアさんの 「…ええ…それについてはリリア殿も理解してくださると思います。 「…レオナ……でんか……………あー…?ぇえと……たしか…植物園にいた…褐色肌…の……」 「ええ…その方です――……しかし…ダン殿には授業への出席を促すよう…お願いしたはずなのですが………」
苦い表情で頭を押さえ言うワースさん――だがダンさんに おそらく、その
「…そー言えばサバナクローの寮長も王族って…………ぁ、そういえば耳……」 「……お嬢様、獣人種=サバナクローの寮生――…というわけではありませんよ。……いえ、多いのは事実ですが」 「…そーいえばハーツラビュルにもケモミミ青少年がちらほら――……っと…脱線失礼しました―― 「ええ、その認識で間違いありません――
急に、改まった様子で「もう一つ」と言うワースさんに、思わずきょとんとしてしまう――
「レオナ・キングスカラー――もとい、キングスカラー 「……………………チッ…。………
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■あとがき 唐突に増えたOBでした〜(目逸らし) …本編に顔を見せることはもうそうそうないと思うのですが、本編の裏側で色々都合をつけてくれる(作者にとっての)テコキャラです(汗笑) …なので、名前だけはちょろちょろ出てくるかもです…(苦笑) |