昨晩 働かざる者食うべからず――という
「いやはやお二人とも働き者で大変助かりました。お駄賃にはちょっと色付けときますね」 「「……」」
手先が器用かつすぐ作業に慣れ、ゴーストたちと他愛ない会話をしながらも作業スピードの速いブッチくん。 変な話、思わぬ出費になってしまった――が、それに見合った
「――さて、サクっと行ってしまいましょうか」 「ぇ、な、ちょッ?!」
「さて」と前置いて、サクっと――ブッチくんの身柄をストールで
「ブッチくんも、コチラに寝返るんですか?」 「………あ」 「……ホントに…建前なしで馴染んでたみたいですねぇ…」
ボンボンだの、媚を売るだのと、自身の … うっかり――だろうけれど、
「……あの…」 「はい?どうしましたジャックくん」 「……ラギー先輩は、俺が担ぎます」 「………いいんですか?それだと端からグルだった――みたいな印象になってしまいますよ?」 「……寮を裏切った事には変わりないんで…」 「…とはいえ、所属はしていても 「…それは――」 「――はぁ〜〜…だ〜かーら〜〜ジャックくんはっ、オレの 「ぅん?」 「〜〜……サバナクローじゃ小柄で通ってるオレが、 「―――」
別段、ブッチくんの ――そう、だからこそ、その
「自信過剰なら許容します。でも、 「ッ…!」
少々 変な話、通用されても困る――というか、
「――ま、本当に小者なら、 「……」 「…なんですブッチくん。言いたいことがあるなら今の内ですよ?」 「…イヤ……言いたいことってか――………王族相手に小者って……」
背後に感じた違和感に、ふと話をブッチくんに振ってみる――と、返ってきたのは呆れ交じりの非難のような感想。
「いやいや、それは 「………」 「さァて、寮長殿下は
ニィと持ち上がる口の端をそのままに、肩に負ったブッチくんを今一度抱え直し―― 王族だから――と敬うのは
「(――それでも、噛み
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いや、うん。驚いている。 ファンタピアの
「……………………」
理解している――つもりではある。 早い話が、私が勝手を強いたように、彼らもまた勝手を行っただけ。
「………マネージャー…気を鎮めてください――……
努めて平静な声音で、私に注意を投げるのはエーランさん――だが、 …そしてふと、視線をエーランさんの後ろに向ければ、立ちはだかるように並ぶ――が、
「……――………もーしわけない」
胸と頭に湧く ぅぅむ……この
「………はぁ〜…――………エーランさん」 「っ…!」
高速でぐるぐると頭を回し――出した
「――ヒッ……!」 「ッ……!!」 「ゥ、わ……ァ…っ!」 「ぅ、くぅ……!」 「っ――………!」
―― 私が、ユウさんたちに …だからこれは、その
「第三者―― 「「「「………」」」」 「………黙って見ているなら、ついて行ってもいいんですね」
…とはいえ、彼女がなにを思おうが、それは彼女の
「………――ふぎゅ?!」 「はぁ〜〜…自分で自分の 「ぃぅ゛ぅぅぅぅぅ〜〜〜……!!」 「…真正面からぶち当たれば何事上手くいく――なんて、トンだ勘違いです。失策の 「っっ…!っ…!!」
片手でぎゅむと掴んだユウさんの両頬を、ぎゅぅ〜〜っと圧迫する――と、顔を真っ赤にした若干涙目のユウさんがぺちぺちと私の腕を叩く。 …よくよく考えれば、この状況を作った最大の
「…意趣返し――…か」
ふと脳裏に浮かぶのは、 …ただそれを、こういう形で
「…マネージャー、こちらは――」 「… 「「…………あー……」」 「…ぇ、そこ納得するトコなの??」
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■あとがき なんとなし、ラギーくんとジャックくんはお年寄りを敬う社会性で育ってそうなので、自然とゴーストたちの輪に馴染んでそうな気がします(笑) 孫感覚のゴーストたちに反抗することなく、すなおーにそれを受け入れてそう。異次元のほのぼの空間(笑) 因みに夢主は、年配を敬う心はあるものの、実績の無いロートルに対しては辛辣。過去の経験からの自己防衛の一種なので仕方ない…(苦笑) |