プラチナブロンドの ――…ただ、この獣神と呼ばれる神は、 視界の端、火が灯るかのように姿を現したのは、ボルドーの髪を緩く束ねた男性。 ――もしくは、かつての神子に対して余程の
「――神子様、どうぞこちらへ」
ボルドーの男性に促される形で前へ―― …ただ、だからといってなにがどうなるわけでもなく、ただ黙って時が来るのを待っている――と、
『…呼んであげたらどうだい?』 「へ?」 『賢梟は 「へ…ぇー…?」
訪れない この 並ではないという自負、そして実績があるとはいえ、
「…………………中途半端に本式で 『……お前なら、許される
屁理屈と釘を刺しながらも、問題にはならないだろうと判断したのか、ノイ姐さんの気配が遠のく。 なにがなんであれ、常に …さっきまで、知らぬ
「…んぇ?」
不意に感じた 考えるまでもなく、この巨大な白いフクロウが、賢者の森の
「お初にお目にかかります――姫様」 「…………んん??」 「…我らの主の声は聞けずとも、白獅子――…いえ、ノイ様よりお話は伺っておりますよ」 「………ぁあ…そっか…そういうこと、か…」 「…ふふ、それもそうですが――
小さく笑みを漏らしながらも、「 ちぐはぐとも言える彼の言動に
「この程度の事で憤っていては、世界が持ちませんからな」 「ぉぅ……」
にこりと、柔らかな笑みを浮かべ、賢梟ノ神は穏やかに言う――…けれど、なにか、ゾッとするものがあった。 賢梟ノ神の言葉に他意は感じられない――のだけれど、その
「事の概要――澪一の意図については既にノイ様より伺っております」 「……ぇ」 「…では、庵へ戻る道すがら、貴方が
そう言って、賢梟ノ神は
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時間を欲しがった私に対する兄さんの答え――兄さんが私を 現実から切り離された空間を構築し、またそれを保持する――と同時に、その中に「モノ」を留めることは、現代の魔法士でも可能な 現実を覆す 大賢者・ルーファスが残した秘術――の研究ノートは、極めて緻密な魔法理論によって確かに構築されていた。 大賢者の庵で私が譲り受けたのは、 ルーファス様が制作し、所持していたエオニオ牢球は、 ……ただ、兄さんたちでは
「ここの式は――こう、した方がロスが少ない」 「ほぅ」 「そしてこちらもここに合わせて、こう、すれば――」 「あ、スッキリした!」 「「…そういう
大賢者の ルーファス様の残した開発日誌――に綴られた術式をベースに、 …それに、どーせ書き換え無くてはならない部分―― 灰魔師団でもトップクラスの魔法技師であるヴォルスさんと、 …そして更に言うと、その問題についてはリアルタイムで対処しなくてはならないから大問題――
「………」 「――ブォフ」 「ゥわぁちィ!!」
無言でじぃーっと、パーシヴァルさんの肩に陣取っているシヴァを見つめていた―― ここは現実から切り離された夢の世界――のようでいて、魔法という超常の
「…不愉快な思いさせてごめんね」 『――そうだな。テキトーに縋られるのは大変に不愉快だった』 「ぇ…そこ?」 『それはそうだろう。 「そ……そこまでの認識はなかったんだけど……」
パーシヴァルさんの肩から泳ぐように宙を移動して、シヴァは私の首に巻き付くように身を預け―― …どーゆーことやら私以上に私の
「――だからといって、彼女に火を向けるのはやりすぎじゃないか、シヴァ?」 『フフ…やりすぎ――ではないさ。 「…それは……結果オーライの屁理屈だろう……」
シヴァの行動を嗜めるようにパーシヴァルさんは「やりすぎ」とシヴァに言葉を向ける――
「ぁあ…ぇぇとぉ…………」 「ハハハ…気に病むことはないよ。俺とシヴァは大体こういう 「――だが、悪いと思うなら自身の無思慮を反省する――か、睡眠をとるべきと思うが」 「…へ?」 「ここでは肉体的 「…………ぶっ通しで6時間――も、ありますけど…
自覚した途端にずんと重さを増す …たぶん、術式どうこうという
「……精神を整える方法が睡眠しかないっていうのは……ちょっと考えものですねぇ…」 「…………サウナ?」 「…用意できないことはないですが、今試すと 「……でも、根を詰めすぎないようにするためにもそういう施設はあった方がいいかもですね――缶詰は決定稿なので」 「うん…まぁ………今回ばかりは避けようがない…な」
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■あとがき まだまだ続く作者しか面白くないオリジナル小説回ー。 公式の魔法設定が夢の国仕様――というか開示情報がほぼ皆無なので、理屈をつけるためにこちらの設定に寄せております。 理屈をぶち破るのが獣神サマの専売特許なので、端から無いとご都合展開に歯止めがつかなくなるんだよネ!! |