時間がない――その現実が何よりなのかもしれないけれど、
最終的に新生ファンタピアのハロウィーンパレードは、そのモチーフを私の提案した【ゴーストサーカス】とすることに決まった。
懸念や疑念の声はいくつかあったものの、代案を今すぐには用意できない、という弱さから
反対意見として声を上げられる者は無く――完成最優先、の共通認識の元でファンタピアの方針はまとまっていた。

 そして私のイメージするゴーストサーカスの原点であり、
パレードのメインテーマとなる楽曲に対する団員たちの反応は――概ね、好感触だった。ハロウィンで、パレードなら――と。
 

 ――こうしてパレードの主軸イメージは固まり、
ハロウィーンウィーク――そしてその成功に向かって前進をはじめた私たちがまず手に付けたのは――
――美術関係全てのデザイン、それからの材料の発注だった。

 変な話、デザインや演出を考える時間というのには、
余裕はなくとも切羽詰まるほど追い詰められてはいない――…ぶっとんだ神業あらわざの上に成り立っていること、ではあるけれど。
しかし物資の調達については、悠長なことは言っていられない――
――これに関しては、現実の時間の上でしかどうすることもできないのだから。

 ――ただ実際のところ、美術打ち合わせは意見が割れるなど、もめて滞るようなことは起きていなかった。
事前に、表面デザイン的な部分に関しては「シンプル」と方針を固めていたことによってとんとん拍子で話は纏まり、
素材の吟味ができるほどの余裕が生まれるくらいすんなりと、材料の発注は完了していた。
 

 先代が個性的かつ豪華な印象のパレードだった――のだから、
新代もそれに負けない特色を出していく必要がある――けれど、
この短期間かつ人員が不足している状況で、それは不可能に等しい理想ハナシで。

 しかし、何とかして先代の栄光こうひょうに肉薄するだけの印象を与えなくては、骨折り損のくたびれ儲け――
――どころか、以後の運営に多大な影響を及ぼす失敗ふさいを負うことになってしまう。
とはいえ、かけられるモノが限られているこの状況下で、足りない新代にできることとは――

 

「ここは、もう少しペアを意識しましょうか」

「え〜ココはもちィーっとハデさで押して行った方がーよくな〜いー?」

「…無暗にハデさを押すと後が辛いワよー」

「…んーア〜……確かにそれはせいろ〜ん……んじゃー、マネージャーの意見でりょうかーい」

 

 ゴシック様式の装飾によってホラーの雰囲気を纏ったフロート――の前、
そしてその周囲に整然と並んでいるのは、ゴシック調でデザインされたピエロや曲芸師の衣装をまとった――顔のない人形たち。
メインテーマである行進曲マーチに合わせ踊りながらも、列を崩さず前へ進む光景はある意味・・・・圧巻――
――だが、単純な「芸術」としては薄味――というか大味だった。
 

 差し迫ったタイムリミットがある部分にこだわって、精神的余裕を手放すのはナンセンス――という割り切りかんがえの元、
フロートや衣装のデザインをそこそこに抑えて、とにかく突き詰めることにしたのは――パフォーマンスの構成ないようとその練度クオリティだった。

 時間を引き延ばせる特殊な空間を保有している上に、肉体疲労という物理的な限界せいげんを持たないゴーストえんじゃたち――
――パフォーマンスのクオリティアップという観点において、これは反則と言っても過言ではないくらいほど有利な特性だ。
内容を煮詰める時間も、パフォーマンスを作り上げる時間も、犠牲コストなしで半ば制限なく捻出することができるのだから。
 

 ――ただそれでも、何事においても限界というものはある。
全体的な時間にしても、個々のポテンシャルにしても――だが、その心配は心を鬼にして、
なおかつ慈悲に縋る思いで――先代リゴスィミゴーストみなさんの協力を得ることで、
後者の限界については憂いを断ち切ることが叶っていた。

 先代の力を借りなくては成功を掴むことができない――この判断は、新代団員たちの信頼を、期待を裏切る行動だ。
状況が状況だけに、誰もそんな不満を口にすることはないけれど、
「共に」と言った相手がその意思を違えたのだから――それは、裏切りだ。
目の先の成功を掴むために、その先にある成功に必要な信頼モノを手放す――にも等しい裏切りことをしてしまった――
――が、ゴーストである彼らの多くは大人・・であり、そして己の魂に素直な存在だった。
 

 華麗だが過美ではない衣装を纏った顔のない人形たちが、
0.のズレもなくただひたすらにプログラムさえがかれたダンスを踊り、
音楽のに合わせて仮定のきこえない歓声に応えるようなパフォーマンスうごきを見せる。

 彼らの動きを見ていると、どうにもこの間は不要に思えてしまう――
――だけれど、これが慣れたキャストたちのパフォーマンスリアクションとなれば、きっと観客たちに与える印象は大きく変わるだろう。
そのブラッシュアップへんかを楽しみに思う――半面、おんぶに抱っこのような気もして、
頭の中に陰りは奔る――が、それは次の瞬間、中空に跳びあがったマキャビーさんの違和感すがたに消し飛んだ。

 

「………浮く……」

「文字通りだわね」

「…イレーネさん…冗談言ってる場合じゃないですってば…」

 

 私一人で練り上げた構想を、イレーネさんとマキャビーさんと共に精査して、
更に内容を改善した物を、全団員で精査して、また更にそこからイレーネさんたちと改善したパフォーマンスパレードは――
――先代団員たちのお眼鏡に適い、現在演者部門の各課長を監督役として、各部門それぞれで練習が進められている。

 そしてそんな中、私は何をしているかと言えば――

 

「……………」

 

 ――顔のない人の等身大の人形ドールを相手に睨めっこ、していた。
 

 パフォーマーのポテンシャルパフォーマンス、そしてパフォーマンスパレード自体のクオリティアップのため、
リゴスィミ劇団せんだいの力を借りることになった――が、それは一週間の6日間に限った事、だったりした。

 ファンタピア時代からの恒例行事――として、
リゴスィミ劇団では本拠地げきじょうを構える地元で、毎年30日にハロウィンパレードを行っている。
そしてそれはリゴスィミ劇団が主宰するもの――ではなく、地元ちいきのイベントに協賛する形で行っているもので、
リゴスィミかれらの勝手で何をどうこうできるものではない――以前に、既に告知を打ち出している上に期待を集め入ている以上、
色んな意味で穴をあけるわけにはいかない――それは仕事、なのだった。

 昼公演と夜公演があり、リゴスィミ劇団にとっても丸一日をかけての大仕事――なのだから、ファンタピアこちらに割く余力などありはしない。
故に30日のその日一日だけは、ファンタピアしんだい人員ちからだけで3度ある公演を乗り切らなくてはならない――
…のだが、それができるなら端からそうしているわけで。
――…などと、悪態をついたところで状況はどーともならないのだから、できる最善を尽くしている現状だった。
 

 新代の団員たちをパレードのキャストとして起用できない理由は、
短期間でパフォーマンスを完成させられるだけのポテンシャル、もしくは実力が足りていないから――
――というのもあるけれど、それとはまた別に用務員としての仕事こなせなくなるから、という事情もあった。

 寮及び生徒たちの生活を管理する通常業務――に加えて、
ハロウィーンウィーク期間に限り、学園内の衛生維持やゲストの案内やサポートといった
イベントスタッフとしての仕事が用務員に割り振られるため、こっちはこっちで人手を割けない事情があるのだ。

 リゴスィミにしても、ファンタピアにしても、それぞれにそれぞれの人手を割けない事情がある――
以前に、既に「一週間でパレードの準備を完了する」という無茶苦茶に、それこそ無理矢理に付き合ってもらっている以上――
――は、私もなりふり構っていられない。どこまでも、どこまでも――無茶苦茶にやりつくすだけだった。
 

 元々、尋常ではない「力」というものを知覚していた――上に、
それを自分の肉体の中で練り上げ、発現するという感覚が身に付いていた――ということもあって、
魔力という「力」に干渉し、制御することは困難な事ではなかった。

 …ただ、今まで扱ってきた気力よりも密度が薄い上、自分の内側にある力ではないこともあって、
コツを掴むまでにはまだまだ時間がかかりそう――だが、不思議と「できる」という確信はあった。

 ――だから、できるはずなのだ。
私一人でパレードを成立させる人員を確立かくほすることが。

 

「魔力を与えて動かす――…じゃあ常に魔力を供給し続けなきゃならない――…からーぁ………」

 

 この世界における「魔法」とは、小難しい魔法理論の上に成立している――
――が、シンプルに言ってしまうと「想像力に因る」のだそうな。
ただだからこそ、小難しい理屈で前提を固めることによって、ただの妄想そうぞうは現実味を帯び――魔法としてのじつ現が容易になる、というワケで。

 ――ただ、虚仮の一念岩をも通すというヤツで、想像力の一点で魔法を発現する天才も存在する――が、
それではコストパフォーマンスが悪いことについては天才も凡人も下手も違いはない――というのだから面倒なおもしろいハナシだった。
 

 30分ほどのパレードを、たったの一度こなせばそれで済む――なら、何もかもが楽だった。
だけれど現実は一週間の長丁場の6日目に3度――というハードな前提。
…一応、幽霊劇場ファンタピアの中で時間を引き延ばして休息を取ることは可能だけれど――…それも、私の消耗ありきの事でね?
あまり、現状を引き延ばしたくはないのです――…まぁ、コレで潰れるほどヤワではないと思うけれど。

 

「…………」

 

 ふと、脳裏をよぎるのは、懐かしい黄金の色を纏う鎖。
…もしアレが使えたなら、きっと問題コトは簡単だっただろう――が、それなら・・・・まずそもそもこんなコトになっていない。
アレが手にできたなら、こんな状態になる前に何事を何ともせず元の世界へ帰ることが叶っていただろう――11年前に“まず”兄さんが。

 …改めて、この世界の異質さに頭痛と悪寒がする――が、頭を軽く振ってそれらを振り払い、今一度現状の問題と向き合う。
この想像まほうをロスなく、更に低コストで運用するために必要なモノとは――

 

「やあ」

「――ぉわああー!!?

 

 じっと人形に視線をやったまま瞬きを一つ、その次の瞬間に眼下にいたのは――しゃがんだ白衣びゃくえの人影、だった。

 瞬き一つの間に気配なく、目の前に姿を現したんだから――そりゃ、驚くだろう。
オンボロ寮ならともかく、以前の幽霊劇場ファンタピアであったならともかく――
――の、獣神の支配下にあるげんじつからきりはなされた幽霊劇場ファンタピアに!なんだから!!

 

「はっはっは、驚かせてしまったねぇ」

「…お、驚かすつもりだった――と、思うのですがっ?!」

「うん、まぁ――その通りなのだけどね!」

 

 吠える私に対し、悪びれるどころか朗らかにそう言って笑う白衣の人物――
――とは、紅のアロガンスにいさんの右腕であり、後見人であるという――賢者・ミルディン。

 彼とはドワーフ鉱山での一件以来の再会――ではなく、空白の誕生日の夜以来の再会、だった。

 

「……」

「まぁまぁそう警戒しないで。ボクはキミたちの味方だよ」

「…………」

「うむ。まぁそうだね。顔も見せずに信用を得ようというのは、些か不遜だったね」

 

 そう、言って、ミルディンさんが手をかけるのは、自身の頭と顔を覆い隠す白のローブフード
彼の指が、その白に触れたその瞬間――

 

「今更ながら初めまして――だ。ボクはミルディン。
キミのお兄さんの右腕さんぼうをやっている――有能な賢者、だよ」

 

 溶けるかのように空に消えていく白のフード――その下に現れたのは、
フワと柔らかそうだがクセのある白の髪を一つに束ねた、悪戯っ子のような快活な印象の青年――
――の姿をした、策士の余裕を湛えた男性。

 ……そう、だからこれはアレだ。
いわゆるリリアさんと同じ――もしくはそれ以上の誤差ヤツ、だった。

 

「…おやおや、ボクヒトの顔を見て尚更警戒を強めるなんて失礼だねぇ?」

「………」

「――ま、澪一かれも同じ反応だったからね。疑問は無いけれど」

「……ぅん?」

「だから、ボクに違和感・・・を感じる人間なんてそういないってコトさ――そうなるよう、調整しているからね」

「………」

「いやいや、だからってキミの害にはならないよ――賢者だれだって、金色・・の怒りには触れたくないさ」

「!」

 

 愛嬌のある整った顔に、からかうような色を含ませ、ミルディンさんは「金色」と持ち出すいう

 兄さんの右腕――である以前に、その後見人であるのなら、兄さんの背後にある「金色」について知っていても不思議はない。
…だけれど、今この場で持ち出すにはいささか――…どころではなく違和感がある。
兄さんのことを言うのであれば、金色ではなく金獅子が適当のはず――…なのにわざわざ「金色」と言ったということは――…。

 

「…夢獏の神子の関係者――…ですか」

「………肯定したくはないけれど、そうなってしまう立場――だねぇ」

「…………立場??」

「ああそうさ、大きなくくりでの立場で言えば関係者そう――
――だけれど厳密には利鼠、というかその従者!そして!ボク個人の現状としては――白獅子派さ!」

「…派ぁ?」

 

 想像は的中した――が、それ以上の情報こたえがゴロゴロと出てきて――…さすがに、思考が停止する。
待て。待ってくれ。夢獏の神子の関係者――で、利鼠の従者ぁ?
だけれど個人としては白獅子派――だあ?
いや、いや、いや。私も人のこと言えた立場じゃあないけど、それはそれとして派閥ようそ多いなぁ??

 …おそらく――と言わず、ミルディンさん自身は神子ではないようだけれど――
…それでも、神子に匹敵する存在であることは、間違いないだろう。

 …であれば根底にある不信感ぎもんは解消される。
獣神の存在を知覚し、そのそんざいを認められた逸材であるのなら、一服盛られたの“アレ”は――ノイ姐さんが一枚噛んでたから、だなあー……!!

 

「…姐さん」

「ん――ミルについては全面的に信用しても構わないよ。余程のことがない限りは澪一の味方だろうからね」

「余程…」

「…お前が人為的に殺されて、怒り狂った澪一が世界へ復讐しようとしたら――とかね」

「いやぁ…その場合、正直ボク一人……というか『世界』が束になっても敵うかどうか………」

「そう思うならアホウの監視はしっかりやることだ――解決できないのなら、未然に防ぐしか手はないからね」

「……肝に銘じておきます…」

「……というか…そんなに物騒な状態・・、なの…?」

 

 物騒なノイ姐さんの例えに返ってきたのはミルディンさんの正直な所感で、
それに対するノイ姐さんのアドバイスは監視――で、それを受けたミルディンさんの返事は「了解」で。
冗談を言い合っているようにも、そして私をからかっているようにも聞こえない尋常ならざるモノたちの会話――を前にして奔るのは不安だった。

 自分の命が狙われている――のは、まぁこの際どうでもいい。
だがそれが、最悪の場合には世界を――以上に兄さんの傷つけることになるのが嫌だった。
そしてそうならずとも、何かの拍子で私の存在が兄さんの人生じゆうを奪う枷になってしまうこともまた――嫌だった。
…だからこそ、こんなことをしてまでしているというのに――

 

「いやまぁそんなことはないと言ってしまうと嘘になるけれど――…ハロウィーンコレを越えれば、しばらくは心配無用だよ」

「……」

「ハロウィーンウィーク中は人の出入りが増えるからねぇ?
どーしてもよからぬことを考えるアホウが紛れ込んでしまうのさ――…ま、そこはオリナくんが上手いことやってくれるだろうけどね」

「…」

「ああいや違う違う。彼の目的はまだ別のアホウハナシ――キミのことはキミのところ・・・が対処してくれるさ」

「――…」

「ああ、そうだね。お前は私の神子なのだから、もちろん私が守るさ――ブレシドのなど借りずとも、ね」

「あー…そこはブレシド様のも借りた方がー……ノイ様が動くとなると、彼女にも負荷がかかりますからねぇ…」

「ふぅーむ……それは、尤もだねぇー…。
魔力に加えて気力もとなっては、さしものもどうなるかわからないから――ねぇ?」

「…」

 

 試すような笑みを浮かべ、何かを確かめるように尋ねてくるノイ姐さんに――…少し、冷えた感覚が奔る。
ああそうだった。魔法の使用――特に魔力の消費量が多い高度な魔法ほど、ブロットによる精神汚染というリスクが伴うんだった。
 

 他人のブロットを浄化する方法には、一応の当てがついた――けれど自分のそれについては、正直なところ、よくわかっていない。
…ただおそらく、ノイ姐さんの力を借りるのと同じ形で、神楽なり祝詞なりを姐さんに奉納すれば、ブロットの昇華は可能だろうけれど――
…そうまでしなければならない状態で、対価となりうるだけの芸術モノが捧げられるのか――…という、単純かつ重大な疑問があった。

 …変な話、リドルくんやレオナさんのようなトラウマよどみを、今の私は抱えていない。
過去には、そういったモノもあったけれど、それらとはもう既にある程度、決着がついている――
…が、この状況下では何かの拍子でトラウマそれがフラッシュバックして――…という可能性は、
精神的にも肉体的にも万全とは言い難いこの状態では、起きえないとは言い切れなかった。
 

 オーバーブロットという、自分――だけに留まらず、
もしかせずとも他人を巻き込む可能性の高いリスクを想定するのなら、やはり魔力運用の最適化は必須だろう。
大切な仲間たちを守るためにも、そうでない観光客たにんたちを無関係な危険にさらさないためにも。

 

「…今更ですが……どういったご用件でコチラに」

「うん、ウチの団長に『自分の代わりに――』と大役を任じられてね。
……でもまぁ…ルーファスの日誌を読み解いたキミには要らぬお節介――」

「いえっ、そういうことでしたら是非相談に乗っていただきたいことがっ」

「――…ははぁ〜…これはヤバいことに巻き込まれそうだぞ〜ぅ」

「……いや、あの…魔法で人形を操るのって、そんなにヤバいことですか…?」

「んんー?ぁあいやいや、それ自体はヤバくない――のだけれど、ね?それをボクに習うことがマズヤバいのさ」

 

 マリーゴールドの瞳に、よくわからない諦めの色――そしてその奥に、
なにか愉しげな色を潜ませ「ヤバい」と言葉を重ねるミルディンさん――に、
…なんとなし、彼が言いたい「ヤバい」の要素いみに当てがつく。

 …だけれどコレは、ある意味私にとって僥倖と言えるのではないだろうか?
パーシヴァルさんに続いて、またしても専門家の元で専門魔法ぎじゅつを学べるなんて。

 

「…あーあーイヤな顔をしているねぇ〜……まったく、勤勉も過ぎれば悪徳だよ?」

「…だから、何です?」

「ウワ、分かった途端に遠慮ないねぇ――ま、そーゆーつもりならボクも遠慮しないよ?」

「「へー?」」

「………ホントに、イヤなとこだけ似てるな!金色兄妹キミたちはー!」

 

■あとがき
 裏でアレヤコレヤと動いてくれている縁の下の力持ちなミルおにーさんの登場です。
立場的には深層寄りなのですが、ワケあってオニーチャン贔屓でアチラコチラと働いております。
 …エンドレスなハロウィーン編では色々設定が放出される予定ですが、いつやるんだかな!(目逸らし)