「サーナイト!」
さんのサーナイトの攻撃を受けてボクのサーナイトは瀕死状態に陥ってしまう。
ボクにとって最後の砦だったサーナイト。
彼女が倒されてしまったことによって、ボクから仕掛けたバトルの勝者はさんになった。
可愛いという言葉
「ぃよしっ!ラトちゃんお疲れー!」
小さくガッツポーズを決めてからさんは、
自分のサーナイトのもとに駆け寄り嬉しそうにサーナイトに抱きついた。抱擁ポケモンであるサーナイトは、
嬉しそうに微笑んでさんの気持ちに応えるようにぎゅっとさんを抱きしめている。……ちょっとだけ、さんのサーナイトが羨ましくなった。
「サーナイト、お疲れ様」
そうひとことサーナイトに言葉をかけてボクはサーナイトをモンスターボールの中に戻す。
サーナイトの戻ったボールを見つめながら心の中でもう一度サーナイトにお礼を言ってからボクはボールを腰に戻した。その間にさんもサーナイトをボールに戻したみたいで、ボールを見つめながらニコニコと笑っていた。
「いやー、ミツルくん本当に強くなったね。サーナイトとの息、ぴったりだったよ」
「あ、ありがとうございます!さんに褒めてもらえるなんて嬉しいです!」
本当に嬉しい。
さんはボクの人生を変えてくれた人であり、ボクの憧れの人。
正直なところ最近は憧れ以上の気持ちを抱いていることに気づいた。大好きな人に褒めてもらえてボクはとても今幸せです。
「そう言ってもらえると私も嬉しいよ」
「っ…!」
にかっと笑ってさんはボクの頭を少し乱暴だけど撫でてくれる。
最初はちょっとビックリしたけれど、このときだけはさんはボクだけを見ていてくれている。
それがとても嬉しくて、いついつボクの顔は嬉しさで緩んでしまう。
そんなボクを見てさんは「可愛いなぁ〜」なんて言う。一応ボクだって男だ。
「可愛い」なんて言われてかなり複雑な心境だけど、
そう言ってくれる人がさんなら「まぁ、いいか」なんて思ってしまう。
「可愛い」と言ってくれるということは、さんはボクのことを好きだと言ってくれているようなものなのだから。――でも、
「次は負けませんからね」
「おっ、言ってくれるね。私だって負けないよ!」
そう言ってボクたちは笑いあう。
ああ、こんな時間がもっと続けばいいのに……。
■いいわけ
ミッツルきゅん一人称で書いてみました。思いきりよく似非の意味不明でございます。
とりあえず夢主は憧れの人であり、大好きな人なんですよ、と主張したかっただけです。
あと、サーナイトに抱きかかえられてみたいっていうのもあるかなー。