ナギサシティ。そこは海に面した街。
そにせいもあって子供たちの遊び場も大抵は海と決まっている。
なので、ナギサシティの子供たちは水泳が得意だったり釣りが得意だったりする。もちろん、その例にデンジももれてはいない。
ジムのトラップいじりに夢中になっていることが多いが、釣りも趣味のうちのひとつだ。
因みにそれなりに腕の方にも自信がある。そんなデンジに思いを寄せる少女――からこんな声がかかった。
「釣りに行かない?」
釣りに行こう
突然思い人――に誘われた釣りの誘い。
もちろん、の誘いを断る理由のないデンジは二つ返事で「YES」と答え、
今はこうしてとともにナギサシティの浜辺で釣りをしていた。だが、デンジは釣りよりも気になることがあってまったく釣りに集中できなかった。
「放電」
釣竿を片手には短く命令を下す。
の命令を受けたレントラー――蒼谷はの命令に素早く反応しが釣り上げたギャラドスに向かって放電する。水タイプと飛行タイプを併せ持ったギャラドスは蒼谷の一撃を受けて海へと逃げ帰ろうとする。
だが、それをは許さず素早くモンスターボールを放った。の投げたモンスターボールがポンッと音を立てて開き、逃げようとしたギャラドスを捕らえる。
ギャラドスを捕らえたモンスターボールは2〜3度揺れると、
カチッという音を立てて完全にギャラドスを捕らえたことをたちに告げた。
「2、4、6、8……13匹目…か」
それがが今までに捕らえたポケモン――ギャラドスの数だった。凶暴なことでよく知られているギャラドス。
だというのには一度たりともギャラドスの出現に
怯えることも、驚くこともせずに横に控えてさせていた蒼谷に攻撃命令をくだす。
そして、それに蒼谷も確りと応え、のギャラドス捕獲はすんなりと進んだ。だが、それとうってかわって順調でないのがデンジだった。本当はここで釣りの腕をに自慢したいところだったのだが、寧ろ自慢されている格好になっている。
ギャラドスを何匹も釣り上げ、何匹もゲットしている。
その手際のよさはデンジも舌を巻くほどだった。
「(…でも、と一緒に釣りをできたのは収穫だな)」
なんて、デンジがプラス思考なことを考えていると、不意にが「デンジ」と彼の名を呼ぶ。
ややあってからデンジはに「ん?」と言葉を返すとはいつもの無表情でデンジの竿を指差した。
「うおっ!?」
「……大物かな…?」
「負けてたまるかぁ――!」
ぐんっとデンジは竿を引く。
折れそうなぐらい釣竿がしなるが、釣り竿は折れずにゆっくりと持ち上げられる。
そして、デンジは最後に「おりゃ!」と掛け声を上げて釣竿を引っ張りあげるとポケモンが釣れた。
「うわぁ、大きいオクタンだ」
「うーん…ちょっと微妙だな…」
デンジが釣り上げたのは通常のオクタンよりも一回り大きなオクタン。
が、しかし、デンジはすでにオクタンを持っている。なのでゲットする気にはなれずリリースすることにした。リリースしたオクタンはノロノロと海へと去っていく。
そんなオクタンの姿をデンジはと2人で眺めていると不意にが口を開いた。
「デンジ凄いね。あんなに大きなオクタン釣り上げた人はじめてみた」
「そ、そうか?俺はの13連続ギャラドスっていうのも凄いと思うけど?」
「凄くないよあんなの。13なんてまだまだ序の口」
「…最高は?」
「50」
「うぉお…!!」
■いいわけ
ゲームで大量にギャラダスを釣り上げたのと、自分が釣りに行ったことからインスピレーションを得ました。
ついでにいうと夢主はドラゴンポケモンが大量に生息する土地出身なのでめちゃくちゃギャラドスを釣り上げなれてます。
なので、ギャラドス以外を釣り上げた人を無条件で尊敬したりします。デンジくんポジションワンランクUPです(笑)